【独自】80年見解「反軍演説」言及

自民党の新総裁に高市早苗氏が選出されたことを受け、取材に応じる石破首相=4日、首相公邸

 石破茂首相が戦後80年に合わせた先の大戦に関する見解表明で、1940年の帝国議会で日中戦争を批判した斎藤隆夫元衆院議員の「反軍演説」に言及することが分かった。首相は見解を10日に発表し、記者会見で説明する。開戦を避けられなかった経緯に重点を置く方針だ。政府関係者が5日、明らかにした。

 自民党総裁に就任した高市早苗前経済安全保障担当相は総裁選期間中、首相の見解表明に反対する考えを強調。2015年の安倍晋三元首相による戦後70年談話で「謝罪外交」に終止符を打ったと主張している。

 ただ石破首相は歴代内閣の歴史認識を踏襲した上で、開戦の経緯や戦前の国家体制、政治家の役割などに言及する見通しだ。「なぜあの戦争を止めることができなかったか。政治はいかなる役割を果たし、いかなる役割を果たさなかったか」との論点を盛り込む考えを示している。

 反軍演説に関し首相は3日までに自民総裁の立場で議事録の復活を党幹部に指示した。首相の意向を踏まえ、自民が全文を復活させる方向で野党と調整している。

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