有効求人倍率、2カ月ぶり低下

就職相談の順番を待つ人=2020年、東京都内のハローワーク

 厚生労働省が3日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0・02ポイント下回る1・20倍で、2カ月ぶりに低下した。総務省が同日発表した完全失業率(同)は、前月より0・3ポイント高い2・6%で、5カ月ぶりに悪化した。

 有効求人倍率は、ハローワークの求職者1人当たり何件の求人があるかを示す。有効求人数は前月比1・0%減、有効求職者数は0・7%増だった。

 厚労省の担当者は「物価や人件費の高騰で求人を控える傾向にある」と分析した。

 総務省の担当者は、完全失業率は今年1月以降、2・5%前後で推移しているとして「雇用情勢は引き続き悪くないと認識している。今後の動向を注視する」と説明した。8月の完全失業率を男女別で見ると、男性は2・8%、女性は2・3%。完全失業者数(同)は前月比15万人増の179万人だった。

 「定年または雇用契約の満了・勤め先や事業の都合による離職」は7万人増の43万人、よりよい仕事を求めて転職などをする「自発的な離職」は9万人増の77万人だった。

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