福島県郡山市で1月、大阪府から大学受験に訪れていた10代女性を車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)と道交法違反(酒気帯び運転)の罪に問われた郡山市の池田怜平被告(35)を懲役12年とした福島地裁郡山支部の裁判員裁判判決が2日までに確定した。福島地検郡山支部と被告側が1日の期限までに控訴しなかった。求刑は懲役16年だった。
弁護側は信号無視は過失だったと主張したが、判決は故意性を認め、危険運転罪の成立を認定した。一方で死亡した被害者が1人だったことや、他の事故の量刑と勘案し、懲役12年が相当とした。
控訴を求めていた女性の母親は「検察が控訴しなかったことに納得していない。飲酒運転など危険な運転が頻発している現在において、あまりに刑が軽い」とコメントした。
9月17日の判決によると1月22日午前6時半ごろ、酒気を帯びた状態で車を運転し、横断歩道を渡っていた女性をはねて死亡させたほか、自転車に乗っていた別の女性に約2週間のけがをさせた。