デジタル地域通貨、不正相次ぐ

デジタル地域通貨の仕組み

 自治体が独自提供するデジタル地域通貨の不正利用が相次いでいる。クレジットカードなどでチャージする仕組みで、導入自治体は2024年時点で130以上という。一方カード情報を悪用し事件化するケースも。決済額などの一定割合が上乗せされる特典を狙ったとみられる事案もあり、捜査関係者は「導入が拡大しており被害が増える可能性もある」と懸念を示し、対策が急務とした。

 「利用明細を見たら身に覚えのないカード決済がある」。23年11月、大阪府豊中市のデジタル通貨「マチカネポイント」を担当する事務局に1本の電話がかかってきた。22年から始まった地域通貨で1ポイント1円として加盟店で使えるというものだ。

 相談者のクレジットカードから勝手に5万円が決済され、ポイントに交換されていたという。

 府警は今年9月までにベトナム国籍の男女計21人を摘発した。容疑者らは、IDやパスワードを入力させて盗む「フィッシング」で入手されたカード情報でマチカネポイントを取得。計4千万円超のゲーム機を購入し転売して利益を得ていた。

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