汚染土壌掘削開始、岡山

PFASで汚染された土壌の掘削作業=30日午前、岡山県吉備中央町

 発がん性が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)が一部浄水場から高濃度で検出された岡山県吉備中央町で30日、代表物質のPFOSとPFOAの濃度を効果的に低減させる技術実証が始まり、汚染土壌の掘削作業が報道陣に公開された。掘削は29日から開始、11月上旬に完了予定。

 技術実証は環境省が公募、7月に事業者を選定した。岡山のほか、土壌や河川から高濃度のPFASが検出された京都と熊本で実施する。

 環境省によると吉備中央町の実証事業は、(1)土壌を約千度で加熱したのち焼却する熱分解(2)PFASが溶出しないようにする土中への封じ込め(3)粒子の大きさごとに分けた上での土壌洗浄―の三つの技術が対象。濃度低減に有効かどうかを確認する。

 この日は約10人が作業し、1袋に約1トンの土壌を入れた大型の袋を並べていった。掘削作業に当たるゼネコンの鴻池組(大阪市)の小山孝環境企画部長は「全国的に注目されているこの場所で、実証事業を行う責任の重さを痛感している」と話した。

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