CAR―T療法の体制整備要望

 血液がん患者から採取した免疫細胞を遺伝子操作し、がんへの攻撃力を高めて体内に戻す「CAR―T(カーティー)細胞療法」を巡り、患者の支援団体は26日、地域によって治療の受けやすさに差が生じないよう体制整備を求める要望書を厚生労働省に提出した。医療機関間の連携体制をつくるべきだとしている。

 現在、CAR―T療法が可能な医療機関は都市部の大学病院などに限られており、地方に住む患者の負担が大きいという。要望したNPO法人「血液情報広場・つばさ」の橋本明子理事長は、厚労省で開いた記者会見で「希望する患者が誰でもアクセスできる治療であるべきだ」と述べた。

 要望書では、治療可能な病院と地域の病院が患者の情報を共有し、紹介、治療、投与後の経過観察を円滑に進める体制構築を求めた。国には、こうした取り組みを後押しし全国規模の機構を設立するよう訴えた。

 またCAR―T療法を提供するには専用病室が必要になるなど、医療機関の負担が大きいのが課題だと指摘。専門的な知識を有する人材の確保も要請した。

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