裏金、還流再開要求は「下村氏」

下村博文氏

 自民党派閥裏金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪に問われた元参院議員大野泰正被告(66)らの公判が25日、東京地裁で開かれた。大野被告が所属していた旧安倍派の松本淳一郎元会計責任者(78)=同罪で有罪確定=が証人出廷し、政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分の還流再開を要求したのは下村博文元文部科学相だったと、初めて明らかにした。自身の公判では、要求したのは「ある幹部」と明言を避けていた。

 下村氏は「還流再開を指示、決定する立場になく、そのような要望もしていない」と自身のフェイスブックに投稿し、松本氏の証言を否定した。

 松本氏の証言によると、2022年4月、安倍晋三元首相が還流の中止を指示。その後、下村氏の提案を受け同年8月に還流再開が決まった。下村氏からは元衆院議員池田佳隆被告(59)=同罪で起訴=に「お金を返してやってほしい」という趣旨の発言があったほか、安倍元首相の了承も得ているとの説明もあったという。

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