美浜原発の「乾式貯蔵施設」了承

関西電力美浜原発

 原子力規制委員会は24日、関西電力美浜原発(福井県)構内で使用済み核燃料を空気で冷やしながら一時保管する「乾式貯蔵施設」の新設計画を了承した。経済産業相らへの意見聴取を経て正式に許可する。一般からの意見公募の実施については委員間で意見が割れたが、新たな技術的論点がないなどとして多数決で見送りを決めた。

 関電は2024年7月に規制委に審査を申請。燃料21体が入る容器を最大10基設置する計画で、審査では地震や津波による容器の損傷対策などを説明した。関電では高浜原発(同県)での新設計画が今年5月に許可されている。

 燃料は強い放射線と熱を出すため、水を張ったプールで一時保管している。しかし燃料の搬出先となる日本原燃の再処理工場(青森県)の完成が大幅に遅れており、国内の原発の多くでプールの容量が上限に近づき、対応を迫られている。

 関電は福井県内の3原発全てに乾式貯蔵施設を設ける計画。大飯原発での新設分や、高浜原発での増設分も規制委の審査が進んでいる。

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