奈良市の世界遺産・春日大社は10日、柱に落書きが見つかった境内の被害現場を記者団に公開した。国の重要文化財に指定されている本殿東回廊の柱には、人名とみられる漢字のような文字が書かれていたのが確認された。
奈良署によると、東回廊にある柱に縦28センチ、横7センチの大きさの落書きが見つかった。人名とみられる漢字のような青色の文字が10文字ほど書かれていた。本殿北東側の柱にも2行にわたる漢字のような落書きがあった。署が文化財保護法違反などの疑いで調べている。
春日大社の担当者は、「古い時代から継承してきた人の心を踏みにじる残念な出来事だ」と語った。