三重県鈴鹿市が生活保護申請の際、財布にある現金を箱に出させ、1円単位で確認していた問題を巡り、同市は4日、申請者の自己申告にとどめる方法に改めると発表した。8日から運用を切り替える。厚生労働省によると、申請時には資産や収入の申告が求められているが、財布内まで調べる規定はない。専門家から「必要性がなく、申請をためらわせる恐れがある行為だ」と指摘されていた。
同市では今後、生活保護申請時に提出を求める資産申告書の「現金」欄に、財布内の所持金を記入してもらう。これまでは訪れた申請者全員に対し、窓口に用意した箱に、当日記帳した預貯金通帳や財布内にある硬貨を含む現金を全て出すよう求めていた。