サントリーホールディングス(HD)は2日、新浪剛史会長(66)が1日付で辞任したと発表した。新浪氏が購入したサプリメントが違法の疑いがあるとして福岡県警の捜査対象となったためだ。新浪氏を除く全取締役と全監査役が辞任を求める方針を確認し、「一身上の理由」とする辞任届を1日に受理した。今回の対応について「捜査の結果を待つまでもなく、会長の要職に堪えないと判断した」と説明した。
サントリーHDの鳥井信宏社長は東京都内で記者会見し「みなさまにご心配、ご迷惑をおかけし、心よりおわびする」と謝罪。「業績にも影響が出る可能性がある。経営戦略は変わらず、信頼回復に努める」と語った。
山田賢治副社長は会見で、新浪氏の「会長の仕事を続けられなくて残念に思っている」とのコメントを代読した。新浪氏は「違法であるとの認識はなかった」と説明したという。ただ同社は、サプリを扱う会社のトップとして、サプリ購入にはしかるべき注意を払うことが不可欠の資質だと指摘した。