介護施設で看護師が薬処方か

千葉県成田市の介護医療院「千年希望の杜 成田」

 職員による入所者への虐待が判明した千葉県成田市の介護施設で、本来は医師がすべき薬の処方を看護師の判断で行っていた疑いのあることが31日、共同通信が入手した音声データや複数の元職員の証言で分かった。保健師助産師看護師法などに違反する可能性がある。

 配置が義務付けられている常勤の医師が長期間不在だったのに、介護報酬を不正に受け取っていた疑いも判明した。内部告発を受けた千葉県が調査している。

 この施設は、医療的ケアが必要な高齢者が入所する介護医療院「千年希望の杜 成田」。社会福祉法人「恵洋会」(山本宗大理事長)が運営している。法人は取材に対し、看護師による処方は否定。医師の長期不在は認めた上で「行政への報告を失念していた」としている。

 ただ内部資料や元職員によると、施設では少なくとも昨年11月から今年2月まで、現場責任者の看護師が自分の判断で薬の処方箋を作成。それに基づき入所者に薬が与えられていた。この看護師が点滴など医療行為を指示することもあったという。

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