発達障害のある男児(8)が暴行被害に遭ったにもかかわらず、犯罪被害者給付金は支給されなかった。母親は取材に「息子は心に傷を負い、国の制度にも救済されず、また傷つけられた」と涙をこらえて語る。事件前後の障害等級が変わらないと不支給となる規定について「健常者と平等に、一人でも多くの方々が救われる制度でないといけない」と訴える。
自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)がある男児は2023年8月、一緒に遊んでいたいとことともに、見知らぬ5人組から暴行を受けた。心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、約2年がたつ今も当時の状況がフラッシュバックし、登校や外出ができないことがある。加害者は見つかっていない。
長野県公安委員会は、事件後のPTSDと既存の発達障害は同一部位で、等級も同じだと判断し、規定に従って給付金の不支給を決めた。一方、軽度の発達障害があるいとこは、事件後のPTSDが既存障害の等級を上回ったとして、給付金が支給された。