2013~15年の生活保護費引き下げを違法とした最高裁判決を受け、厚生労働省は29日、対応を検討する専門委員会の第2回会合で、原告側からのヒアリングを実施した。原告らは引き下げられた保護費の全額補償や、早期の全面解決に向けた謝罪を求めた。
原告の新垣敏夫さん(71)は、引き下げが社会的孤立につながっているといい「こんな生活がいつまで続くのか」と口調を強めた。厚労省の対応は不誠実だとして「速やかに払ってほしい」と訴えた。
専門委は学識者9人で構成する。減額分を追加支給する場合の対象者の範囲や支給額などを検討して早ければ年内に結論を出す見通し。
厚労省は13~15年、物価下落を反映する「デフレ調整」を根拠に、生活保護費の基準を段階的に引き下げた。最高裁は6月27日の判決で、引き下げは専門家の審議を経ておらず違法と判断し、減額処分を取り消した。国の賠償責任は否定した。当時の受給者は約200万人に上る。