【バンコク共同】タイの憲法裁判所は29日、職務停止中のペートンタン首相(39)の解職を命じた。ペートンタン氏は失職した。6月中旬にカンボジアとの国境問題を巡りタイ軍高官の対応を非難した言動が、憲法で閣僚に求められる倫理基準に反すると判断された。タクシン元首相派「タイ貢献党」を主軸とする政権は2023年9月に発足したが、首相失職は昨年のセター氏に続き2人目。
ペートンタン氏は記者団に「決定を受け入れるが、国のために誠心誠意職務を遂行してきた」と強調した。
タクシン派は次期首相の選任を急ぐものの、カンボジア対応や経済政策で支持率は下落。ペートンタン氏の言動を問題視した「タイの誇り党」が既に連立を離脱し、政権基盤は弱まっている。
ペートンタン氏は父タクシン氏と親密だったカンボジアのフン・セン上院議長と非公式に電話会談しておもねるように語りかけ、カンボジアに厳しい立場のタイ軍高官を「敵対者」と表現。音声がリークされ、緊張緩和を目指す「交渉術」だと弁明したが、憲法裁は7月1日に職務停止を命じていた。