パイロットを養成する学校法人ヒラタ学園(堺市)の小型プロペラ機が昨年5月、神戸空港に胴体着陸した事故で、運輸安全委員会は28日、調査報告書を公表した。訓練生や教官役の機長が操縦や指導に集中するあまり、警報音が鳴ったにもかかわらず、車輪を出し忘れたと推定している。
報告書によると、機長と訓練生2人が搭乗し、昨年5月31日午後に神戸空港を離陸。離着陸の訓練を繰り返した後、滑走路に胴体着陸した。操縦していた訓練生は速度や降下のコースに集中し、機長も指導に意識を向けていたため、車輪が出ていないのに気づかなかったとみられる。
事故でけが人はなし。滑走路が閉鎖され多数の便が欠航した。