夏の風物詩である盆踊りで、音頭としてポップスやロックを流すのが定番化している。DJのかけ声にあおられた踊り手がテンポよく手足を動かすさまは、さながら「盆ダンス」。先祖供養の踊りという意味を重んじる人は眉をひそめそうだが、これも新しい文化だと輪が広がっている。
「フォー!」。8月上旬、仙台市の盆踊り会場で米ロックバンド、ボン・ジョヴィの有名曲「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」が流れると、会場のボルテージは最高潮に。最近の盆踊りでは人気曲の一つ。盆とバンド名のボンをひっかけて「盆ジョヴィ」と呼ばれる。他にも荻野目洋子さんの「ダンシング・ヒーロー」やチェッカーズの「ギザギザハートの子守唄」などが流れた。
大阪・関西万博では7月、62カ国の3946人がコブクロによる万博テーマソング「この地球の続きを」に合わせて盆踊りを披露。参加者数と国籍数でギネス世界記録に認定された。
もちろん「東京音頭」「炭坑節」といった昔ながらの音頭がたくさん流れる盆踊りもある。