札幌市は26日、同市南区の約900万年前の地層から見つかったクジラの化石が、新属新種のセミクジラの一種と判明したと発表した。同市博物館活動センターや、群馬県立自然史博物館などのチームが調査し、研究論文が21日、海外の古生物学会の学術誌に掲載された。これまでセミクジラ科の化石が見つかっていない時期のもので、空白を埋める貴重な発見としている。
同センターによると、化石は2008年、豊平川の河原を散歩していた市民が発見。耳などの形の特徴から新属新種と判明した。頭骨の大きさから全長12・7メートルと推定され、学名は「札幌の大きなセミクジラ」を意味するメガベリーナ・サッポロエンシスと命名した。