百貨店各社が、2026年正月向けのおせちを相次いで発表した。物価高で節約志向が高まる中、コストパフォーマンス(費用対効果)を重視した商品を取りそろえた。幅広い顧客層に対応するため、さまざまな種類を用意。インターネットでの注文は昨年より数週間前倒しし、商戦の開始は早まっている。
そごう・西武はネット予約を昨年よりも2週間早め、9月4日から開始する。値ごろ感を重視した「コスパおせち」として四段重を送料込みの2万3千円台で用意。昨年は同価格帯で三段重だったが、直接メーカーに発注して価格を抑えた。
高島屋もネット通販を1週間早め、8月20日からスタート。物価高で昨年より平均約5%値上がりするが、自分でおかずなどを選択する「カスタマイズおせち」で価格を調整できるよう工夫。1人暮らしでも楽しめる「ソロ活おせち」も用意、さまざまな顧客の需要の取り込みを図る。
おせち商戦の開始は年々繰り上がっている。既に年末年始の予定が決まっている人が注文するほか、受注する企業も製造計画を立てやすいメリットがあるという。