【独自】シラスウナギ不透明取引が常態化

シラスウナギ=2024年7月、鹿児島県和泊町

 ウナギの稚魚「シラスウナギ」の国内漁獲量は、水産庁の推定漁獲量に比べ、各都道府県に報告された実績が大幅に少ない状態が続いていることが25日、分かった。2011~24年に、計約19トン分が無報告で流通したとみられる。水産庁は、正規販路ではないルートに流れたり、自治体が定める上限漁獲量を超えたりするなど、不透明な取引が常態化している可能性が高いとみている。

 ウナギは卵から育てる完全養殖の技術が商業化されておらず、国内で流通する養殖ウナギも、ほぼ全てが野生の稚魚を捕まえて育てている。不透明な漁獲が続けば資源量が減ることが懸念される。

 水産庁は漁獲された稚魚が最終的に養鰻業者の養殖池に入ることに着目し、関連データから漁獲量を推定。自治体に報告された漁獲実績と比較すると、11~24年は毎年、報告量が推定量を大きく下回っていた。この間の差は計約19トン。24年漁期は推定量7・1トンに対し報告量は5トンで、差が最も大きい15年は推定量15・3トンに対し報告量は5・7トンしかなかった。

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