太平洋戦争中の1944年8月、沖縄を出港後に米潜水艦の魚雷で撃沈された学童疎開船「対馬丸」の犠牲者を悼む慰霊祭が24日、鹿児島県・奄美大島で営まれた。多くの遺体が漂着した海岸に地元住民ら60人が集い、黙とうをささげ、悲劇を語り継ぐ決意を新たにした。
対馬丸は8月22日、鹿児島県のトカラ列島・悪石島沖で沈没し、1500人近くが犠牲になった。那覇市で対馬丸の歴史を継承する施設を管理運営する対馬丸記念会によると、奄美大島は沈没地点の南約150キロにあり、生存者も21人保護された。多くの遺体が漂着した宇検村の船越海岸には2017年、慰霊碑が建立された。