日本哺乳類学会は24日、ヒグマの研究成果を紹介し、共存に向けて理解を深めてもらう公開シンポジウムを札幌市で開き、約500人が参加した。北海道大の大舘智志助教は、開会のあいさつで「ヒグマは単なる研究や管理の対象だけでなく、人間と長い時間を共に歩んできた存在だ」と説明した。
人身被害や市街地へ出没が相次ぐ中、北海道立総合研究機構の間野勉フェローは講演で、市町村に専門的な知見を持つ職員や予算が不足し、個体数管理の「実効性が担保できていないことが課題」と指摘した。
専門家らによるディスカッションも実施した。