【ワシントン共同】米国防総省は22日、ヘグセス国防長官が首都ワシントンに治安対策のため動員された州兵に対し、武器携行を指示したと明らかにした。共同通信の取材に「州兵は近く、任務と訓練に即した形で支給された武器を持ち、役割を果たす」と回答した。ワシントンには現在、計約2千人の州兵が展開し、繁華街や駅周辺を巡回している。
米首都で武器を携行した迷彩服姿の兵士が街中を巡回するのは異例。一部の市民からさらなる反発が起きるのは必至だ。米メディアは、武器の種類や実弾が装填されるかどうかは不明だとしている。
トランプ大統領は22日、ホワイトハウスで記者団に「ここでの仕事が終われば他の場所を安全にする」と述べ、ワシントンのほかに中西部シカゴ、東部ニューヨークを標的にする考えを示した。両市はいずれも民主党の牙城。民主党による治安対策は不十分だと批判し、自身の求心力につなげる狙いとみられる。
トランプ氏は、ワシントンでは治安への不安から多くのレストランが閉店したが、州兵投入後は新たに多くの店が開業を決めたと根拠を示さず主張した。