日本政府が主導し、横浜市で開かれた第9回アフリカ開発会議(TICAD)は22日、3日間の日程を終えて閉幕した。採択した「横浜宣言」は、持続可能なインフラ投資の加速化などで経済成長を支援し、アフリカ域内の自由貿易圏構築を促進すると強調した。人工知能(AI)の発展に向けた連携や、重要鉱物資源の安定供給の重要性を共有。課題解決を共に追求する「共創」を唱えた。
共同議長を務めた石破茂首相は記者会見で「アフリカの未来への投資拡大や産業協力強化、人材育成に取り組む」と表明。アフリカの経済成長を後押しする新たな構想「インド洋・アフリカ経済圏イニシアチブ」に触れ「ウィンウィン(相互利益)の関係を発展させたい」と意欲を示した。
宣言は、アフリカの課題に対処する「革新的かつ永続的な解決を共創する」と明記。「自由で開かれたインド太平洋」構想を好意的に受け止めるとした。重要鉱物資源の安定供給、責任ある開発の重要性に言及。「アフリカ大陸自由貿易圏」の推進を打ち出した。
第10回会議はアフリカで開催する。