神戸市立西神戸医療センターは21日、B型肝炎ウイルスを保有する70代の男性患者に対し、ウイルス増殖を予防する抗ウイルス剤の処方を誤って中止し、急性肝不全で死亡する医療事故があったと発表した。病院は過失を認め、遺族に謝罪した。
病院は、悪性リンパ腫と診断された男性に、2023年11月から化学療法を実施。処方する薬剤の一つにB型肝炎ウイルスを増殖させる作用があるため、抗ウイルス剤も併せて処方していた。
24年に化学療法が終了したが、主治医は男性がB型肝炎ウイルスの保有者であることを失念し、誤って抗ウイルス剤の処方も中止した。その後の血液検査でも、ウイルス量が増えているのを見落とした。