【ソウル共同】韓国から日本へのコメ輸出が急増し、今年の年間輸出量は過去最大だった2012年の50倍を超えそうだ。日本での急激な値上がりで、関税分を上乗せした価格でも競争力がある状態となったためだ。国内消費の減少や価格低迷に悩んできた韓国のコメ農家は新たな販路の拡大に期待を寄せている。
韓国で一般的に食べられるコメは日本と同様に粘りが強いジャポニカ米(短粒種)だ。韓国農水産食品流通公社によると、今年1~7月の日本への輸出量は約450トン。統計を確認できる1990年代以降で最大だった2012年通年の約16トンを大幅に上回った。韓国農協は今年、12年比で56倍となる計900トンを輸出する計画だという。
今月10日に小泉進次郎農相が水田を視察したソウル北方・坡州の農協のスーパーでは20日、コメ10キロが3万1500ウォン(約3300円)で並んでいた。日本の農林水産省が発表した4~10日の全国平均価格の半値程度だ。現在の価格差では韓国のコメが張り合えるようになった。