民族の「先住権」可視化で理解を

「森・川・海のアイヌ先住権研究プロジェクト」の代表を務める北海道浦河町のアイヌ、八重樫志仁さん=5日

 先住民族であると政府に認められたアイヌ民族の「先住権」への理解を促すプロジェクトが進んでいる。北海道のアイヌ民族や和人のNPO関係者らでつくる団体が、先住民族固有の権利である先住権について「考える材料を提供しよう」と昨年10月にウェブサイトを公開。今なお認められていない土地や自然資源に関する権利の回復につなげる狙いだ。

 サイトを運営するのは「森・川・海のアイヌ先住権研究プロジェクト」のメンバー。代表を務める北海道浦河町のアイヌ、八重樫志仁さん(62)は「日本政府は北海道を植民地化した歴史を隠すことで、先住民族とは何か、先住民族だから発生する権利とは何かを見えなくしている」と現状を指摘する。

 アイヌ民族は伝統的に川でサケを捕ったり、森の木々を利用したりしてきたが、明治期の同化政策以降、そうした伝統を禁じられてきた。今も、サケ捕獲権を先住権と認めるよう求める訴訟が札幌高裁で続いている。

 サイトではそうした歴史を紹介。

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