全盲の囲碁棋士、全国行脚

盲学校などに「アイゴ」の寄贈を行っている柿島光晴さん(左)=5月、高知市

 全盲のアマチュア囲碁棋士として全国の盲学校や視覚特別支援学校を回り、指導や視覚障害があっても遊べる碁盤「アイゴ」の寄贈を行っている男性がいる。日本視覚障害者囲碁協会代表理事でアマチュア四段の柿島光晴さん(47)は「アイゴは障害の垣根をなくすコミュニケーションツール。盤上では障害の有無が関係なくなる瞬間があり、囲碁の楽しさを伝えていきたい」と語る。

 柿島さんは東京都町田市出身。目の指定難病「網膜色素変性症」に罹患し、20歳を過ぎたころから急激に視力が低下、5~6年ほどで光を失った。

 アイゴは他の視覚障害者向け囲碁盤と比べ、デザインが通常のものに近い。碁盤の線は立体的に浮き上がっており、碁石を交点にはめ込んで固定する。対局時は手触りを頼りに、頭の中で盤面のイメージを膨らませる。

 柿島さんは、アイゴが金型の劣化により生産停止状態なことを知ると、多くの人の助けを借りながら2013年に碁盤の金型を復活させた。その後、協会を通じてアイゴの販売や普及活動に取り組んでいる。

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