【アンカレジ共同】トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は15日(日本時間16日)、米アラスカ州アンカレジの米軍基地で直接会談に臨んだ。トランプ氏によると、最大の焦点だったウクライナ停戦に向けた合意には至らなかった。プーチン氏は「危機の根本的な原因を除去しなければならない」と従来の強硬な主張を繰り返した。
3年半続くロシアによるウクライナ侵攻の開始後、米ロ首脳が対面したのは初めて。停戦交渉の進展で具体的成果を示せず、戦闘がさらに長引く懸念が強まった。ロシア通信によると、会談は2時間45分で、予定より早く切り上げられた。
トランプ氏は共同記者発表で「多くの点で合意したが、大きな問題がいくつか残っている」と述べたが、詳細の説明は避けた。ゼレンスキー大統領と欧州首脳に電話で結果を伝えると表明した。
プーチン氏は次回の会談場所にモスクワを提案し、協議継続の意思を明らかにした。ウクライナ情勢では譲歩の姿勢を一切見せず、和平にはウクライナのNATO加盟放棄の確約が必要などとする立場を堅持する構えだ。