自民党の萩生田光一元政調会長に仕え、政治資金規正法違反の罪で立件された牛久保敏文政策秘書(46)は、萩生田氏と20年以上にわたり行動を共にしてきた腹心だ。萩生田氏と親交が深かった故安倍晋三元首相にもかわいがられ、永田町では「名物秘書」として名前が知られていた。
牛久保秘書は大学に身を置きながら、東京都議選に立候補した萩生田氏を手伝い、事務所に就職。萩生田氏の文部科学相、経済産業相在任時に大臣秘書官を務めた。党都連秘書会の会長、旧安倍派秘書会の副会長も経験し、参院選や都議選など各種選挙を支えた。関係者は「うっしー」と親しみを込める。安倍氏も自身の党総裁選の事務局に牛久保秘書を充てるなど、信頼を置いた。
関係者によると、検察審査会の「起訴相当」議決後、「検審は悪質性の評価を誤っている。萩生田氏が悪いという先入観があるようだ」と周囲に語っていたという。