【ジュネーブ共同】プラスチックによる環境汚染防止に向けた国際条約作りの政府間交渉委員会は15日、バジャス議長(エクアドル)による条文の修正案を示した。14日までだった会期を延長し、修正案を基に調整を続ける。一方で関係者からは今回会合での合意は難しいとの見方も出ている。
交渉ではプラスチック生産段階からの規制が焦点になっている。13日に議長が示した条文案と同様、原料の石油を産出する中東諸国やロシアが反対した規制条項は含まれていない。規制を求める欧州連合(EU)や島しょ国など大半の国が反発し、修正を強く求めていた。
交渉委の会合は2022年から6回を重ねるが、膠着状態が続く。実効性のある条約を求める市民団体は会場で記者会見を開催、パナマの交渉官は「これが最後のチャンスかもしれない」と合意への努力を訴えた。14日深夜には全体会合が開かれ、議長が「修正案の検討が続いている」と15日への持ち越しを宣言、数十秒で終了した。