液状化、境界ずれ住宅再建難航

 能登半島地震で強い揺れに見舞われた石川県の被災地では、液状化現象により地盤が水平方向に動く「側方流動」が広範囲で起き、土地の境界がずれた。住宅再建に先立って自治体が区画を再画定する必要があるが、手続きの複雑さなどもあり遅れが指摘されている。県や法務、国土交通両省などでつくるプロジェクトチームは月内にも、復旧加速に向けた工程表を「アクションプラン」としてまとめ、自治体を支援する方針だ。

 石川県では内灘町やかほく市などで、側方流動により地盤が平均1~3メートル、最大で14メートル動いた。内灘町では海に近い砂丘側から低地部に向かって横滑りし、隆起やひび割れなどが起きた。

 内灘町によると、住宅の敷地内に隣家が土地ごと入るなどし、境界が不明確になっている所が多い。境界を画定しなければ住宅再建などの際に土地を巡る問題が起き、道路などインフラ復旧も進まない。

 所有者の立ち会いによる境界確認や測量といった「地籍調査」は終えるのに約6年かかる見通し。住民説明会では「いつ家を建てられるのか」といった声が相次いだ。

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