学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省決裁文書改ざん問題で、財務省は13日、2018年に改ざんを苦に自殺した元近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(54)側に関連文書約1万8千ページを3回目として開示した。俊夫さん以外の財務局職員らが手控えとして残したメモやメールなどで、改ざんを巡る職員間のやりとりの他、情報公開請求への対応に関し手書きで「忖度」と記された文書もあった。
17年2月の問題発覚後の同4月、財務局のある職員が同僚に送ったメールには、価格提示調書の損害賠償請求に関する記載の一部に関し「学園に便宜という印象を与える可能性があるので落とす」と記述。関連資料では内部調整を重ね削除箇所に赤線が引かれていた。
同時期の同じ職員の別のメールには「特捜もマスキングなしをみるから、登記決議には気が付かない」などと、検察側の今後の捜査を警戒するような記述もみられた。
情報公開請求に関するメールでは、理財局に対応を確認する必要があるとの部分に、「忖度」と手書きで記されていた。