偽警官が「捜査協力」求める手口

被害者が詐欺グループに協力させられる構図

 警察官をかたり現金をだまし取る詐欺の被害者が「捜査協力」などを要請され、犯行に加担させられる事件が相次いでいる。取り締まり強化などで闇バイト募集が難しくなる中、詐欺組織がコントロールしやすい被害者に目をつけているとみられ、捜査幹部は「警察が非対面で捜査協力を要請することは絶対にない」と注意を呼びかける。

 愛知県警は7月、高齢女性からキャッシュカードをだまし取ったとして70代男を逮捕した。すると、男は5月に警察官をかたる同様の手口で1億円以上の被害に遭っていたことが判明。指示を出していた詐欺組織にだまされていたが、その後、男は「警察官」の指示にはあらがえず、疑問に思いつつもカードを受け取りに行ったという。

 県警は1~7月末、男を含め同じ境遇で詐欺に加担したとみられる20~70代の容疑者4人を摘発。3人は受け子で1人は送金役だった。

 警察幹部は、だまされたことに気付かないままの人はその後もコントロールされやすいと指摘。末端の実行役確保に躍起になる詐欺組織にとって、被害者の勧誘は「一つのスキームだ」と話す。

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