石破茂首相は9日、長崎市で平和祈念式典に出席後、長崎原爆資料館を視察した。視察後の会合で「資料館は世界中の人が見なければならない。長崎が最後の被爆地になるかどうかは人類の努力にかかっている」と強調。被爆の実相を伝えるため、デジタル技術を活用した体験型の展示導入に向け協力する考えを示した。
首相は視察で、爆風や火災の広がりを示す市街地の模型や、熱線を受けた男性の写真などを見学。井上琢治館長から説明を受け、写真の被害男性や撮影者について質問した。視察の最後に「祈 恒久世界平和」と記帳した。
長崎原爆資料館は1996年に開館した。現職首相の視察は、2022年の岸田文雄首相以来2人目となる。