ガザ市、本格攻撃2カ月後か

8日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市で、慈善団体による食料配給に集まる人々(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】イスラエルメディアは8日、同国政府が承認したパレスチナ自治区ガザの中心都市、北部ガザ市の制圧計画を巡り、住民の退避期限は2カ月後の10月7日だと報じた。退避後にイスラエル軍は軍事作戦を本格化し、地域を包囲してイスラム組織ハマス戦闘員の壊滅を目指す。イスラエル当局者はガザ市制圧が完了すれば、他の未制圧地域に進軍することを示唆した。

 ガザ市への本格攻撃開始に猶予を設け、膠着状態の停戦交渉でハマスから譲歩を引き出す狙いもあるとみられる。10月7日は2023年のハマスによるイスラエル奇襲から2年の節目に当たる。

 ガザでの戦闘開始以降、多くの住民は繰り返し退避を強いられている。イスラエルによる支援物資の搬入制限で食料不足が深刻化する中、新たな退避は大きな負担で、人道状況をさらに悪化させることになりそうだ。

 国連安全保障理事会(15カ国)は8日、ガザ市の制圧計画を決めたイスラエルへの対応を協議する緊急会合を10日午前(日本時間10日深夜)に開くと決めた。

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