精神疾患がないのに1カ月以上医療保護入院させられた男性が報徳会宇都宮病院(宇都宮市)を訴えた訴訟で、違法入院を認め病院に損害賠償を命じた宇都宮地裁判決が確定したことを受け、原告や弁護士らが7日、厚生労働省を訪れ、全国の精神科病院に実態調査を行うよう求め厚労相宛ての要望書を提出した。
入院に関わった医師を処分することや、抜き打ち調査の実施、全国の精神科病院への監督権限を強化することなどを求めた。栃木県知事宛てにも同様の要望書を提出した。
原告の江口実さん(83)は取材に「今も苦しみ、病院に不信しかない。監督官庁が処罰してほしい」と話した。