名古屋市発注の観光客誘致事業で便宜を図る見返りに広告会社役員から計約43万円分の賄賂を受け取ったとして、収賄罪に問われた元市担当課長の大塚勝樹被告(62)は6日、名古屋地裁(森島聡裁判官)で開かれた初公判で起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6月、追徴金約43万円を求刑。弁護側は執行猶予付き判決を求め即日結審した。
検察側は冒頭陳述で、被告は広告会社にイベントの関連業務を委託する見返りに、出張先の私的な飲食代やタクシー代などを含む現金を同社取締役の桑原清美被告(54)=贈賄罪で公判中=から受け取ったと指摘。論告求刑では「公務員の職務を私物化した常習的な犯行だ」と非難した。