ロシア・カムチャツカ半島付近で起きた巨大地震で、日本の広い範囲で津波警報・注意報が出された際、各地で住民らが高台に向かって避難した。一部地域では車で移動したことで渋滞となり、本格的に津波が襲ってきた場合に課題も残った。6日で地震から1週間。スマートフォンアプリから取得した位置データや証言などを基に、避難行動を分析した。
7月30日の地震当日は午前8時37分に津波注意報、9時40分に警報が出て、多くの自治体が避難指示を出した。
北海道釧路市では、午前10時ごろ高台に避難する車で渋滞が発生。特に信号前や上り坂、そして釧路川を渡る「幣舞橋」の周辺で流れが滞った。
共同通信は当時の状況を、ソフトバンクグループのアグープ社の協力により人流データで分析。同社はスマホアプリから、利用者の同意を得た上で位置情報を取得し、匿名化して活用している。
午前10時時点の人の動きを可視化し、1週間前の23日と比較すると、釧路市の高台に向かう際に渡る橋の周囲の交差点で滞留した。多くが車に乗っていたとみられる。