岸田氏襲撃事件、9月に二審判決

木村隆二被告

 和歌山市で2023年、岸田文雄前首相の演説会場に爆発物を投げ込んだとして、殺人未遂など五つの罪に問われ、一審和歌山地裁の裁判員裁判で懲役10年の判決を受けた無職木村隆二被告(26)の控訴審初公判が5日、大阪高裁で開かれた。検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。判決は9月25日。

 弁護側は「一審判決は法令適用の誤りがある」と主張し、一審に続き「身体の加害目的はなかった」などとして、改めて殺意を否認した。

 一審判決によると、被告は23年4月15日、和歌山市の雑賀崎漁港で、岸田氏らが死亡する可能性を認識しながら手製の爆発物を投げて爆発させ、近くにいた警察官と聴衆の計2人に軽傷を負わせた。岸田氏にけがはなかった。

 一審で被告は選挙制度に不満を持ち、有名な政治家がいるところで注目を浴び、自分の考えを知ってもらおうとしたと動機を説明した。

 今年2月の地裁判決は、再現実験の結果などから爆発物に殺傷能力があったと認め、岸田氏らが死亡するかもしれないという未必的な殺意があったと判断した。

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