オウム真理教主流派の後継団体「アレフ」に関し、公安調査庁が、オウムのトップだった松本智津夫元死刑囚=執行時(63)、教祖名麻原彰晃=の次男(31)を「代表者」と認定したことが4日、分かった。同日、再発防止処分の継続請求を告示した官報に記載された。同居していた松本元死刑囚の妻も役職員と認められると指摘した。
請求内容によると、次男は1996年には元死刑囚から「後継者」に指名された。2014年ごろから月1回程度のオンライン会議などで役職者の指名や懲罰、信者の脱会阻止、公安庁への対応といった重要な決定に主導的な立場で関与。宗教指導者を意味する「グル」を自称し、誕生日に合わせて「生誕祭」と呼ばれる行事も開催された。
元死刑囚の妻も、埼玉県越谷市のマンション一室にある教団施設で同居し、生活や活動の補佐をしながら重要な意思決定に関与し続けたと指摘。捜査関係者によると、4月にこの施設は埼玉県警に家宅捜索され、現金数千万円が見つかった。