天台宗総本山の比叡山延暦寺(大津市)で4日、「世界平和祈りの集い」が開かれ、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中熙巳代表委員が「核兵器で国の安全を守ることは絶対にできない」と訴えた。
被団協の運動により「核のタブー」の認識が世界中で広まっているとしたが、近年の世界情勢では核兵器が使われる恐れがあるとも指摘。被爆者に「命のある限り証言をしていただきたい。証言の力でこの危機を食い止めよう」と求めた。
日本政府には「唯一の被爆国。核兵器で国を守る考えを捨てることをお願いしたい」とした。
集いは、1987年に世界の宗教指導者らを集め開かれた「比叡山宗教サミット」を記念し、毎年開かれている。