広島市は4日、米軍による原爆投下から80年となる「原爆の日」の6日に開かれる平和記念式典に、過去最多の120カ国・地域と欧州連合(EU)が参列予定だと明らかにした。これまでの最多は2023年の111カ国とEUだった。
市によると、ロシアは昨年に引き続き欠席見込みの一方、ベラルーシは4年ぶりに出席予定。核保有国では米英仏とインドに加え事実上の核保有国イスラエルが出席予定で、中国、パキスタン、北朝鮮は欠席見込み。パレスチナ、台湾は初めて参列する。
市は今年、従来の各国代表の「招待」ではなく、式典開催を案内する「通知」を全世界の196カ国・地域に送る方法に変更。ウクライナ侵攻を理由に昨年まで招待しなかったロシアと同盟国ベラルーシ、日本が国家承認していないパレスチナ自治政府と台湾にも送った。
市は被爆者の憎しみを乗り越え平和を願う「ヒロシマの心」を理解してほしいとし、こうした式典の趣旨を理解した上で参列を申し込むよう求めていた。
参列する代表は5日に市が開く夕食会で被爆者の証言を聞く。