米国で原爆犠牲者追悼法要

米ロサンゼルスの高野山米国別院で営まれた原爆犠牲者の追悼法要で、参列者を前に話す被爆者のハワード・カキタさん=3日(共同)

 【ロサンゼルス共同】広島、長崎への原爆投下から80年を迎えるのに先立ち、米ロサンゼルスの日系人街リトルトーキョーの高野山米国別院で3日、原爆犠牲者の追悼法要が営まれた。被爆者で日系3世のハワード・カキタさん(87)は参列者を前に核兵器廃絶を呼びかけ「再び被爆者が生まれないことを願う」と訴えた。広島、長崎両市長もメッセージを寄せた。

 カキタさんは米国で生まれ、2歳の頃に日本へ渡った。その5年後、広島で原爆に遭った。爆心地から約1・3キロだったが目立ったけがはなかった。祖母らと郊外に逃れる途中、皮膚が垂れ下がったり、腹部から飛び出した内臓を押さえたりする人々を目撃。路上には遺体が横たわり、水を求める人もいた。

 法要でこうした体験を語った後「広島と長崎で起きた惨禍を記憶し、全ての核兵器をなくす責任を分かち合おう」と呼びかけた。

 米国別院によると、同院では広島市の平和記念公園の「平和の灯」から分けられた火が1989年から燃え続けている。

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