【ワシントン共同】米CNNテレビは1日、国防総省が次世代ミサイル防衛構想「ゴールデンドーム」の主要実験を2028年11月の次期大統領選直前に実施する計画だと報じた。ゴールデンドームはトランプ大統領の肝いりの構想。成果をアピールするために構想実現を急ぐ構えだが、早期の実験は「技術的に困難」との指摘も出ている。
ゴールデンドームは中国やロシアの抑止を念頭に置き、ミサイルを検知して迎撃する手段を宇宙空間に配備する。CNNによると、国防総省ミサイル防衛局は実験の呼称を「統合飛行実験X」とする計画で、多くのセンサーや兵器システムを動かし、複数の標的に対応する見通し。
米政府は長く宇宙配備型のミサイル迎撃を模索しており、CNNは「非常に困難で技術的にもリスクが高い。成功率を高めるため多くの衛星が必要になる」との国防当局者のコメントを紹介。別の関係者は、28年の実験は「第1段階」だとし、構想に予算投入の価値があると示すことに重点が置かれていると説明した。