群馬県長野原町の八ツ場ダム付近で2023年4月、1人乗りグライダーが墜落して男性機長=当時(68)=が死亡した事故で、運輸安全委員会は31日、調査報告書を公表した。高度が下がり、不時着しようと強引な操縦をしたため、機体が上下逆さまになったと推測している。
報告書によると、機長は長野グライダー協会に所属し、訓練のため長野市の滑空場から離陸。けん引する小型機から切り離され、長野と群馬の県境にある山の尾根伝いに飛行していたが、風下に流されて下降気流により高度が低下した。
樹木を避けて空き地に不時着を試みた際、失速して機体が回転し、逆さまの状態でダム湖の斜面に墜落したとみられる。