ガソリン暫定税率廃止、課題残る

ガソリン暫定税率廃止の野党案イメージ

 与野党はガソリン税の暫定税率廃止法案に関し、秋の臨時国会での成立を目指す。補助金を拡大しつつ、11月に暫定税率を廃止する野党案をベースに議論する見通しだが、実現には課題が残る。政府、与党が重視する代替財源が明確になっていない上、ガソリンスタンドなど流通現場に負担が生じるかどうかも論点になりそうだ。

 野党案は立憲民主や日本維新の会、国民民主など8党の政調会長らが29日に協議してまとめた。現在、ガソリン価格を抑えるため1リットル当たり10円を支給している補助金を11月に向けて段階的に増やし、暫定税率と同じ水準の約25円にする。その後、暫定税率を廃止する仕組みだ。

 廃止による急激な価格変動を抑えることで、ドライバーの買い控えを回避する。スタンドにとっては、高価格帯の際に仕入れたガソリンを安く売ると損失が出るケースがあるが、野党はこの仕組みで懸念を解消できると強調した。

 一方、財源確保策は明らかになっていない。ガソリン税の暫定税率廃止により、国と地方を合わせて年1兆円規模が減収となる。

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