【モスクワ共同】ロシアのペスコフ大統領報道官は29日、来年2月に期限切れとなる米ロ間で唯一の核軍縮合意、新戦略兵器削減条約(新START)の延長を巡る交渉は行われていないと述べた。トランプ米大統領は25日、更新に向けた取り組みを始めていると表明していた。
ペスコフ氏は新START延長に向けた「接触はない」と説明。バイデン米政権時代に米ロ関係が悪化したことが交渉の妨げになっていると主張した。
新STARTは戦略核兵器の配備数を初めて制限した第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約で米ロが10年に調印。ロシアは22年に米欧の対ロ制裁を理由に査察受け入れ停止を発表し、23年には履行停止を表明した。