【ローマ共同】国連食糧農業機関(FAO)などは28日、2024年に世界の最大約7億2千万人が栄養失調状態だったと推定する報告書を公表した。ここ数年は全体として減少傾向にあるが、アフリカや西アジアでは増加がみられると指摘。食料価格高騰の影響に警鐘を鳴らし、各国政府に貧困層への支援策の必要性を訴えた。
国連は30年までの飢餓撲滅を目標としているが、報告書は期限が迫る中で「大きく後れを取っている」と指摘。新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)やロシアのウクライナ侵攻などの影響が重なり、状況を悪化させたとした。