東京証券取引所グロース市場に上場する人工知能(AI)のスタートアップ(新興企業)オルツは28日、不正会計を巡る第三者委員会の調査報告書を公表し、2021年から売上高計約119億円を循環取引で水増しして計上していたことを明らかにした。米倉千貴社長は同日付で辞任した。日置友輔最高財務責任者(CFO)が社長に昇格するが、不正会計への関与が取り沙汰されており、経営の混乱は当面続きそうだ。
報告書によると、オルツは議事録作成サービスの売り上げについて、広告宣伝費や研究開発費の名目で販売先に対して支払った資金を売上代金として回収する循環取引をしていた。